日本前驻华大使:中日关系合则两利斗则俱伤

2012年11月26日17:56  人民网

  人民网北京11月26日电 (记者 郑青亭 贾文婷) 据香港《亚洲周刊》11月25日报道,为突破目前中日外交纠纷的僵局,自民党新总裁安倍晋三已委托日本前驻华大使宫本雄二前往中国进行沟通并寻求解决中日危机的突破口。宫本此番担当外交智囊前往中国探路,显示了安倍对其外交能力与中国人脉的重视。针对中日两国当下的外交困境,人民网记者对宫本进行了书面采访。

  宫本雄二是日本“知华派”资深外交官,于2006年至2010年担任日本驻华大使,其间曾为修补因前首相小泉纯一郎多次参拜靖国神社而受损的中日关系积极斡旋,也为当时的日本首相安倍晋三访华实现“破冰之旅”作出努力。在任期间,宫本还参与协调了中国国家主席胡锦涛访日,并与日方签署中日关于全面推进战略互惠关系的联合声明等重大外交活动。目前,宫本担任中日友好会馆副馆长一职。

  以下是书面采访全部内容:

  1. 目前,有这样一种说法,日本对中国采取“军经分离”的政策,即在经济、贸易、金融领域重视和中国的合作,但在政治、军事、地缘战略等方面则把中国视为“威胁”。您如何看待这种说法?这种战略是否有碍两国进行更深入的合作?

  質問1 現在、日本は中国に対して、“軍経分離”という政策を実施、いわゆる経済、貿易、金融の分野で中国との協力を重視します。しかし、政治、軍事、地政戦略などの面では中国を脅威と見なすという言い方がありますが、宮本雄二様はどう思いますか?この戦略は中日関係がより深い交流に発展しているときに、 邪魔したり、妨害したりすることと思いませんか。

  回答:日本事实上没有采取这样的政策。但是,经济和军事安全保障确实是按照不同的逻辑方式运作的,人类目前还无法克服这之间的矛盾。即,全球经济的深化创造出跨越不同领域的人、物、金钱相互融合、相互依存的双赢世界。因此,应相互协调,相互协助。这就是经济的运作逻辑。与之相反,军事安全保障领域正如孙子所言的“兵者诡道也”,以不信任对方为前提,自己一方处于弱势势必受到对方的攻击,取胜还是失败必须在相互排斥的两者之间做出选择,这是与经济领域完全不同的世界观。这两个世界观的矛盾对立不只出现在日本,其道理在世界各国都适用。因此,应该合理地综合考虑经济和军事这两个某些情况下处于矛盾对立的重要因素后制定国家的基本政策。日本的基本政策是在考虑日中战略互惠关系后做出的。即,需要考虑如何减少对加强日中战略互惠关系的负面因素,如何增加其积极的正面因素。在军事安全保障领域,日中双方应为此做出的共同努力还非常多。

  (答) 日本が、そのような政策をとった事実はない。しかし経済と軍事安全保障は異なるロジックで運用されており、その矛盾を人類は克服できていない。すなわち、グローバル経済の深化は、領域を超えて人、モノ、カネが行き合う、相互依存の、ウィン?ウィンの世界をつくりだした。だから協調し、協力し合わなければならない。これが経済のロジックだ。他方、軍事安全保障の世界は、孫子の“兵者詭道也”に代表されるように、相手に対する不信感を前提にして、相手は自分が弱ければ攻めてくる、勝つか負けるかの、相互排斥の二者択一的な、経済とは全く異なる世界観を持っている。この二つの世界観の矛盾対立は、別に日本だけではなく、世界中どこにでもある。この経済と軍事という、場合によっては矛盾対立する二つの重要な要素を合理的に統合して、国家の基本政策はつくられなければならない。日本の基本政策は、日中戦略的互恵関係の構築である。日中戦略的互恵関係の強化にマイナスの要素を如何にして減らし、プラスを如何にして増やしていくか。軍事安全保障分野において、そのためになされるべき日中の共同作業は極めて多い。

  2. 您认为两国媒体对中日问题以及对方国内情况的报道是否存在一些问题?您有什么建议吗?

  質問2 中日両国のメディアはお互いに報道する際に、問題がありませんか。これについて何かアドバイスがございますか。

  回答:我认为存在很多问题。在日本,很多人看到的情况是,中国正在逐步强大成为大国,军事力量也随之急速加强,在这种军事力量和经济力量不断强大的背景之下,中国准备收回日本已经长期实效控制的尖阁群岛(中国称为“钓鱼岛”)。因此,对于加强实效控制的日本政府的立场而言,日本国民给予了大力的支持。然而,在中国,很多人看到的情况是,在日美同盟的背景之下,日本最终改变以往的方针欲加强其对尖阁群岛的实效控制,具有不反省历史并返回军国主义时代的危险动机。因此,中国国民也会支持中国政府的对抗措施。依我来看,两国对于对方的观点都是错误的。导致这种错误观点的大部分责任都应由两国的媒体承担。我们希望两国的媒体不应仅关注事情的表面现象,而是更关注基于多数人观点的综合的、客观的、理性的经过深入挖掘和剖析之后的新闻报道。

  (答) 大いに問題がある。日本では、中国は大国となるや傲慢となり、軍事力を急速に強化し、ついにその力を背景に、これまで長い間日本が実効支配をしてきた尖閣諸島を取りもどしに来た、と多くの人が見ている。だから実効支配を強化する日本政府の立場に対し国民の大きな支持を与えている。中国では、日本は日米同盟を背景に、ついにこれまでの方針を変えて力で実効支配を強化しようとしており、歴史を反省しない軍国主義への危険な動きである、と多くの国民が見ている。だから中国国民も中国政府の対抗措置を支持している。私に言わせれば、お互いの相手国に対する見方は、ともに間違っている。そういう見方に導いた責任の多くを、双方のマスコミは負わなければならない。双方のマスコミは、個々の現象に目を奪われるのではなく、多くの観点を踏まえて、総合的、客観的、理性的に掘り下げた報道に心がけてほしい。  

  3. 日本和中国作为邻居,在文化上有很多相似之处,但是似乎两国民众的“心理距离”并不短,对彼此的了解并不充分。造成这一问题的原因是什么?您认为应该怎么加强中日两国的民间交流呢?

  質問3 日本と中国は一衣帯水の隣国であり、文化上によく似ていることが多いですが、両国国民の心理的な距離がけっこう離れていて、お互いに十分に理解できていません。その要因は何だと思いますか。どうやって中日両国の民間交流を深めますか?

  回答:现在的情况是,日中双方都在自己心中形成对对方的印象,并基于这种印象相互抱怨。这种印象正是受到片面的报道和互联网上“网言网语”的影响所形成的。而且,很多报道和“网言网语”是根据每个人的喜好和当时的心情做出的选择,网友的留言只是“大家想听的话”。也就是说,这些留言往往偏离客观事实的真相。

  我认为,日中两国国民的大融合不应该是抽象的、一般意义上的日本人论或中国人论,而是可以通过向对方传达一个一个具体个人的“故事”来实现的。这些“故事”中能看到祈愿远离战争渴望和平的、为了家人和未来拼命学习和工作、因不幸而叹息、因幸福而欢喜、期待迎接美好明天的普普通通的日本人和中国人。这些人怎么会不能成为朋友呢。我相信他们的心灵一定是相通的。

  (答) 現在、日中双方において、自分の中で相手に対するイメージを作りあげ、そのつくりあげたイメージに対し、お互いに腹を立てている状況にある。このイメージは、断片的な報道やネット上の“お話”に影響されてできる。そして多くの報道や“お話”は、個々の人の好みや、その時の心理状況で取捨選択され、その人が“聞きたいもの”だけが残る。つまり客観的な真実とは大きく食い違う宿命にある。

  私は、日中両国民同士の融和は、抽象的、一般的な日本人論、中国人論ではなく、個々の一人一人の“物語”が相手に届くことにより実現できると考えている。そこには、戦争よりも平和を願い、家族のため、明日のために懸命に学び、働き、不幸に嘆き、幸せに歓喜し、少しでも良い明日を迎えたいと願っている普通の日本人と中国人が見えてくるだろう。そういう人同士で、どうして友人に成れないことがあろうか。必ず心は通い合うものだ。

  4. 两国的年轻人是远离战争的一代,对于他们,您有何期待?

  質問4 終戦からもう67年たちました。中日若者はみずからそういった戦争の体験がなかった。このような中日若者たちがどうすれば、両国の友好交流に貢献できるのかとアドバイスを伺いたいです。

  回答:日本的历史学确实在不断进步。在日本,可以找到很多的学术性资料,近代史也编辑得很详细。日本有多种多样的历史书籍,阅读日本主流的、一流历史学家撰写的近代史书籍,我没有感到任何不和谐。这些书籍中也会正面提到日本侵略中国的历史。只有这样科学的厚重的历史书才会延续到后代。日本的年轻人应该阅读这样的历史书。因为不学习历史的民族是会灭亡的。我也非常希望中国的年轻人能够通过历史了解到战后日本的重大发展变化。我并不是为作宣传才这样讲,而是作为一名知识分子从心底坚信这样的想法。了解历史的日本年轻人和了解战后日本发展的中国年轻人之间一定会交流得很好。让他们彼此先破除对对方先入为主的观念,并且尝试在这种全新的状态下重新认识一下彼此吧。    

  (答) 日本では、歴史学は確実に進歩している。多くの学術材料が発見され、近代史もさらに精緻なものとなっている。日本には多種多様な歴史書があるが、主流の、一級の歴史家の書いた近代史を読んで、私には何の違和感もない。日本の中国侵略の歴史も正面から取り上げている。こういう科学的な重厚な歴史書こそが、後代まで生きのびる。日本の若者は、こういう歴史書を読まなければならない。なぜなら歴史から学べない民族は滅びるからである。中国の若者は、戦後日本が、本当に変化したことを学んでほしい。宣伝でそういうのではなく、私は、一人の知識分子として、心底、そう思い、確信しているからだ。過去のことを学んだ日本の若者と、戦後日本のことを学んだ中国の若者との間には、必ず良い交流ができる。お互いに先入観をまず取り除こう。そしてレセットされた状態で、相手をもう一回眺めてみようではないか。

  5.今年是中日邦交正常化40周年,两国关系却面临着重大挑战,您如何看待当前的中日关系?就如何使两国关系回归到正常轨道,有什么具体建议?

  質問5今年は中日国交正常化40周年に迎え、両国関係非常に厳しい情勢に直面していますが、両国関係の現状をどのように認識していますか。両国関係を正常な発展の軌道に戻すことについてのアドバイスも伺いたいです。

  回答:日中关系无论发生何种情况也无法改变一些事实。即,日本和中国是永远不能搬离的邻国,是两个大国的关系。中国的崛起不会永远持续,日本的低迷状态也不可能永久持续。在可预见的未来,两国仍然是大国,不仅要对亚洲,更要对全世界的未来承担起责任。这是实现经济全球化的时代中两国的宿命。“合则两利,斗则俱伤。”是日中关系的哲学道理。日中两国的相争使亚洲时代和亚洲的和平与发展无从谈起。因此,我们非常同意构筑“日中战略互惠关系”,并应尽力推进这一关系。

  首先,因为两国都可能会误解对方的真实意思,因此这个时候不应再做出刺激对方的行为,而应给彼此一段冷静期。在此期间,两国政府应采取外交措施。需要日中两国国民理解的是外交的本质就是妥协这一点。双方不仅要考虑一个争论焦点,还应该综合判断与该争论焦点相关的诸多要素后再做出妥协方案。如果仅关注这一个争论焦点看上去就像是做出“让步”。对方的国民也会这样看待对方国家。这就是外交的宿命。我们希望更多的国民能够理解外交的本质,国家是从大局观做出的正确判断。

  (答) 日中関係に何が起ろうと、いくつかの事実を変えることはできない。日本と中国は、永遠に引っ越しできない隣国であり、大国同士である。中国の台頭も未来永劫続かないし、日本の低迷も未来永劫続くものでもない。予見しうる将来、両国は大国であり、アジアのみならず世界全体の将来に責任を負わなければならない。それが経済のグローバル化が実現した時代における両国の宿命なのだ。“和則両利、闘則倶傷(損?)”は、日中関係の哲理だ。そもそも日中が相争えば、アジアの時代やアジアの平和と発展を語ることさえできない。だから我々は“日中戦略的互恵関係”の構築に同意している。そしてこれを進めていくべきだ。

  まず両国は、相手を読み間違えた可能性があるのであるから、これ以上相手を刺激する行為をすべきではなく、冷却期間を置くべきだ。そしてその間に外交的処理をしなければならない。日中両国の国民に理解してもらう必要があるのは、外交の本質は妥協にあるという点である。一つの争点だけではなく、その争点と関係する多くの要素を総合的に判断して、妥協案ができる。一つの争点だけに着目すると“譲歩”したように見える。相手も相手国民からそう見られる。それが外交の宿命なのだ。より多くの国民が、外交というのはそういうものであり、しかし大局に立てば、国家として正しい判断をしていることを理解してほしいと思う。

(原标题:专访日本前驻华大使:日中关系“合则两利,斗则俱伤”)

(编辑:SN056)
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